『タイタニック』(原題:Titanic)は、ジェームズ・キャメロン監督・脚本による1997年のアメリカ映画。
1912年に実際に起きた英国客船タイタニック号沈没事故を基に、貧しい青年と上流階級の娘の悲恋を描いている。主にSFアクション映画を手掛けてきたキャメロン監督が、一転して挑んだラブロマンス大作である。ストーリーはタイタニック号沈没の史実を交えて展開する。前半のラブストーリーから一転して、後半ではパニック映画さながらの緊迫感のある展開で、ラストは悲劇的な別れとなる恋人たちが描かれている。
主演はレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレット。
1998年のアカデミー賞において、作品賞、監督賞、撮影賞、主題歌賞、音楽賞、衣裳デザイン賞、視覚効果賞、音響効果賞、音響賞、編集賞の11部門で受賞した。また、セリーヌ・ディオンが歌う主題歌「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」も大ヒットした。
・ prime video : Titanic (1997) / タイタニック
・ Apple : タイタニック(吹替版) – James Cameron
・ U-NEXT : Titanic (1997) / タイタニック
Titanic (1997) / タイタニックのあらすじ
タイタニック号が沈没してから84年後の1996年。トレジャー・ハンターのブロック・ロベットらはタイタニックと共に沈んだとされる最高峰のダイアモンド・「碧洋のハート」の在り処を探るべく、小型潜水艇を用い深海のタイタニックの調査を行っていた。そして、上流階級女性が搭乗していたと思われる1等客室の部屋から一つの金庫を発見する。歓喜に包まれる調査団は金庫をこじ開けたものの、中にあったのは彼らが探していた宝石ではなく、古ぼけた紙切れだった。
しかし、その紙切れを綺麗に洗い直すと裸体の女性が浮かび上がり、その胸には「碧洋のハート」らしきダイヤを身に着けていたのだった。この一枚の絵画の発見をブロックはテレビで堂々と報じ、その放送を見たある老女は驚きを隠せずにはいられなかった。そしてブロックに一本の電話が入った。その声の主はなんと沈没事故から奇跡的に生還し、今では100歳を超えるその絵のモデルだった。ブロックと連絡を取り合った女性は孫娘ともども調査団の船に訪れ、静かにあの豪華客船の中で起こった知られざる話を語り始める。
1912年4月10日、イギリスのサウサンプトン港から当時史上最大の豪華客船タイタニックはニューヨークへと向けた処女航海へと出発した。上流階級の令嬢だったローズ・デウィット・ブケイターは、その婚約者のキャルドン・ホックリーと未亡人となった母と共にタイタニックへと乗船するが、半ば強制された婚約に気分は晴れないでいた。ブケイター家は破産寸前で母親がホックリー家の財産を目当てにした結婚を強制したのである。一方、貧しい青年’ジャック・ドーソンは、出港直前にポーカーで船のチケットを手に入れ、友人のイタリア青年ファブリッツィオと共にタイタニックに乗船する。
午後0時00分、正午きっかりにタイタニックは数多くの見物人や見送りの人々の歓声に包まれてサウサンプトンを後にする。故郷であるアメリカに帰れることになった画家志望のジャックは、政略結婚のためにアメリカに向かうイギリスの上流階級の娘ローズと運命的な出会いを果たし、2人は身分や境遇をも越えて互いに惹かれ合う。
しかし、航海半ばの4月14日午後11時40分、波一つない水平線の向こうに、見張り員はぼんやりとたたずむ白い影を発見する。それはタイタニックの針路に横たわる巨大な氷山の姿だった。「針路正面に氷山!!」。見張員から直進すると氷山に衝突すると報告を受け、当直士官(船長に代わって船を指揮する士官)のマードック一等航海士は「取舵一杯、後進全速」の号令をかけたが、衝突を回避することは出来ず、タイタニックは氷山の横を擦るように衝突してしまう。破損個所から浸水が進んで徐々に船体が沈み弾め、船全体がパニックに陥る。女子供の救助が優先されるが、ローズは取り残されたジャックを探そうと船に残り逃げ遅れてしまう。多くの乗客を残したまま船は大きく傾いた状態で沈み始め、甲板の先端に逃げ延びていたジャックたちは手すりに決死の覚悟で捕まり、重量に耐え切れず沈んでいくタイタニックと共に海中へ落ちていく。
何とか無事に生き延びた二人だったが、周囲は深い闇に包まれ救援の姿は見えなかった。ローズを瓦礫に捕まらせ自分は極寒の海中に浸かっていたジャックは、冷たい水に体力を奪われて力尽き、ローズの懇願も空しく海中に沈んで果ててしまう。ジャックのためにも生き残るべく、生きる気力を振り絞ってローズは警笛を鳴らして自分の居場所を知らせ、救援を経て一命をとりとめる。
全てを語り終えたローズは、こっそりと隠し持っていた碧洋のハートを海に捨ててしまう。そして、心の中でジャックとの再会を思い描きながら静かに床に就くのであった。
この記事へのコメントはありません。